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2011-10-04

ブラッドシンプル@DVD

| 18:50 | はてなブックマーク - ブラッドシンプル@DVD - Beebo’s Juke Box Lounge


コーエン兄弟のデビュー作にして出世作。

個人的にはベスト作品と思ってまして

イチオシです。



ネタバレなので、

これから見る人は読んじゃダメよん。




簡単にいうと

浮気された夫が、妻と間男を殺そうと思って、

人を雇ったらそいつがちゃんとやってくれなくて、

いろいろ計算違いが出て、

そこからみーんな不幸になる…というお話。


「ファーゴ」にも通じるコーエン兄弟のパターンといえばそうなんですが、

ホント、上手いですよ。色々と。

夜眠れないぐらいのレベルで怖いんだけど、

このうまさに感心して、怯えつつもきっとまた見ちゃうかもなー。



ヘタな思惑がミスを呼び

ミスがプレッシャーを生み

プレッシャーが人の心理を変え、

心変わりが状況を変えていく。

悪いほうに…。


ちょっとした思惑やちょっとしたミスを

人はささいなこととして気にかけない。

でも、人はこのささやかなことがらにいかに支配されていることか。

この映画でも

ささいな出来事やちょっとした気持ちの変化から

事態がゆるやかにかつ自然に、

そして最後は急激に暗転し、

全員が平等に恐怖を味わい、そして非常に不幸になります。

それをはたで見てると…



超 怖 い ん で す ! !



それぞれが住んでいる家、インテリア、

来ている服、乗っている車、

さりげないしぐさ。

それらがうまいキャラクター説明になっています。

『こういう人間ならこういう車だろうな。

こういう家だろうな。

部屋の中はこんなだろうな。』というのが

すごくしっくりきてるんです。

こういうキャラクターだからこういうことするんだな、

そんでこうやって堕ちるわけだ…

みたいな納得感があって、

こういうところはコーエン兄弟の

キャラクターデザインのセンス、

日頃の人間観察眼に

ホントに感心してしまいます。


俳優以外の大道具小道具衣装が、

その人となりを上手に表現していて、

いかにもこの人らしいと思わせる。

何気ないかんじに仕上がってるんですが、

かなり緻密に計算されてるとつくづく感じます。



映画ってやっぱり人間を描くもの。

コーエン兄弟見るたびそう感じます。

たいていの場合、絶望感ただよう作品で、

かなりガクーッっときますけど。

それでも、

コーエン兄弟は容赦なく堕落した人間を描きつつ、

そこから明るい何かを見出すように促しているような気がするんですよ。

あんなに容赦ないのに。

『え!何が?どこが?』って聞かれると

上手く答えられないんですけど。

容赦なさ過ぎて、勝手に反発作用が働くんでしょうかね??

たとえて言うなら

コーエン兄弟は『ファーゴ』の最後のシーンのようなものを

観客にいつも見出してほしいと思ってるというか。

堕落した人間を描き切った後に、

人は皆そうじゃない人生を選べることを思い出させてくれるというか。



デビュー作でこれだけのものが作れるコーエン兄弟、

やっぱりただ者じゃない!!です。

そしてある意味ではこの作品がAll of Coen Brothersって感じもするんですよね。



実は本日、中国版ブラッド・シンプル

『女と銃と荒野の麺屋 byチャン・イーモウ』

見に行きます。

こちらについても近日中にアップしたいと思います。


駄作じゃなければね。


何も書かなかったら

『あー。気に入らなかったんだね』と思って

スルーしてくださいww。

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