フルシアンテAF このページをアンテナに追加

2009-02-18ご無沙汰です。

忙しさにかまけて全くもってざぼってました。

少し遅れましたが、感想をば。





f:id:hellaco:20090218220545j:image

タイトル:ザ・エンピリアン [SHM-CD]

国内盤 SHM-CD

発売日: 2009/01/14

組枚数: 1

規格品番: DDCB-12504

レーベル: AWDR / LR2

 これ程までに聴き手に圧倒的な達成感をもって示させる音楽的表現は、2009年がまだ一ヶ月と少ししか経っていないにも関わらず、今年はこれ以上の作品は出てこないとの絶対的認識を持たせ、そしてそれはさらに、熱心な信者(私のような)を以ってしても「(彼の凄さを十二分に認識しているとしても)果たしてこの先これ以上のものを生み出すことは可能なのか?」との疑問とともに、改めて当代孤高のジョン・フルシアンテという芸術家の凄さを、強烈に感じさせる作品。

 これを聴いたが最後、あとは聴くものがないと実感させる到達感と、音楽的説得力、強烈である。

 これを聴いてしまうと、以前のソロ作品の音作りが野暮ったく、そしてレッチリさえも子供騙しに聴こえてしまう、とは暴論。

 だが、そんなことをつい口走ってしまう程今回の作品は慄然として私の中に存在する。

 基本はUSインディーなロウ・ファイ&エンビエントな音作りと思わせておいて、その実物凄く芳醇に作り込まれており、聴く度に新しい発見があるという点では、レッチリ目下最新アルバムステイディアム・アーケイディアム』(特に「ターン・イット・アゲイン」)と同傾向と言え、またギター奏者の観点からすれば、モジュラー・シンセ(シンセサイザーの一種)をフル活用したサウンド・メイキングはデジタルちっくなのにアナログの温かみのある、且つ凡百の自称「ギター・バンド」なぞ木っ端微塵に薙ぎ倒す「ウォール・オブ・ギター・サウンド」に圧倒される。

 1曲目、確信犯なファンカデリック「モガット・ブレイン」(漫画『BECK』で千葉がパロったあのジャケです)のオマージュ「ビフォア・ザ・ビギニング」で始まり、ジェフ・バックリーのカヴァー「ソング・トゥ・ザ・サイレン」、そして最初のヤマ場「アンリーチャブル」での、

「静かで幽玄…」

「まるで心の奥深くあるキズにささやくような…」

(By佐藤のおばちゃん『BECK』より)

 的な積み重ねられたギターに悶絶。その後も「イナフ・オブ・ミー」「セントラル」などこれでもかというくらいに素晴らしいフレーズの連発。

 決して万人受けはしないだろうが(ジョンの声は聴くものを強烈に選ぶので)、それでも聴いた人間に何かを語らせずにはいられない今世紀屈指の名盤。

 これはいろいろなサイトやジョン本人も言っていることだけど、是非大音量でちゃんとした再生機で聴いて頂きたい。

 頼みます。日本盤のみSHM-CD仕様。




 あとこれもよく聴いてます。シールの『ソウル』(変な言い回し)。



f:id:hellaco:20090218220544j:image

タイトル:ソウル

国内盤 CD

発売日: 2009/01/14

組枚数: 1

規格品番: WPCR-13284

レーベル: ワーナー・ブラザーズ

 現代を代表するR&Bシンガー、シールがソウルの名曲を思い入れたっぷりに、歌いまくるという贅沢な、悪く言えば、何のひねりもない企画アルバム(畑違いの伊藤政則氏もお気に入りだそうです)。

 これがいい。

 変に凝った選曲をせず、素直に原曲の持つ偉大さが噛み締められ、大好きな名曲郡を楽しそうに歌うシールに酔えます。

 そういった意味ではプロデューサーであるディヴィット・フォスターもアレンジを最小限に抑えたいい仕事してます。

 オバマ大統領の演説のバックで使用されている、サム・クックの、というか黒人にとっては「第二の国歌」ではなかろうか、の「ア・チェンジ・イズ・ゴナ・カム」に始まり、アン・ピープル「アイ・キャント・スタンド・ザ・レイン」(これが泣かせます)JB、アル・グリーン「ヒア・アイ・アム」(いやはや最高!)、ベン・E・キング、そして漫画『BECK』でもコユキが熱唱したニューソウル界四天王の一人カーティス・メイフィールド「ピープル・ゲット・レディ」を収録。



 で、この『ソウル』にも収録されているJB「マンズ・ワールド」。どっかで聴いたことがあるので探しみたのがこのアルバム



f:id:hellaco:20090218220543j:image

タイトル: オン・ザ・ブルー・サイド

国内盤 CD

発売日: 1998/04/22

組枚数: 1

規格品番: AVCB-66033

レーベル: ベアナックル

 元Y&T(って誰も知らんと思うけど)のリーダー、デイヴ・メニケッティの初ソロ・アルバム

 全編ブルース・フィーリング溢れるハード・ロック(だろうなきっと)を演っており、今ハード・ロックを全く聴かない身としてもその素晴らしさを十二分に味わえる。

 この人、本当に歌とギターが死ぬ程旨い。「上手い」でも「巧い」でもなく「旨い」のである。

 泣きのギターを弾かせたら、サンタナもクラプトンもゲイリー・ムーアも遥か及ばないと個人的に思っています。



 と、あとまたまた『ソウル』絡みでこのアルバムもご紹介。

 個人的に強烈に忙しかった時期になんと奇跡の再発となっており、(それも今ブレイク中Greeeenが所属するNAYUTAWAVEレーベルから!)昨年末に慌てて購入。

 よかった気付いて。



f:id:hellaco:20090218220541j:image

タイトル: LIVE AGAIN

国内盤 CD

発売日: 2008/11/19

組枚数: 2

規格品番: UPCH-20122

レーベル: NAYUTAWAVE RECORDS

 『ソウル』収録アル・グリーン"ヒア・アイ・アム"のカヴァーを含む1983年来日時の実況盤。

 前にもここで書いたけれど、この人の声は、この人が歌うと、とても切実で、悲しい歌になる。この声は、どこか別の世界からきたのではないか、とさえ思える。

 人間の心の襞を刺激し、結果的に聴き手に希望を与える彼の歌は、それ程人間の奥底にある感情の波に深く切り込んでくる。

 ソウルが溢れすぎてもうどうしようもなく、遣る瀬無い。

 確かに1970年代の作品に比べ歌い回しの節々に悩みが垣間見えるたりもして、この時代のソウルが難しい立ち位置にあったのが伺えるのだけれどそれでもこの歌声には、そんな時代を超越した何か特別なものが感じられて全く持って聴く度に涙が滲むのを抑えられそうにないのである。

 バックも全盛期ハイ・サウンド(ソウルの世界での超名門レーベル)を担ったリズム隊が帯同しており、文句なし!

 12月はよく帰宅後放心状態でこれを聴いて救われました。

 ちょっとアバウトな歌い回しの桑田佳祐"いとしのエリー"カヴァーも収録。

 ジャケの色彩感覚だけは微妙だと思う。