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2008-07-13my favorite music

 前回の日記を読んだ人に、


「これだけ聴いていて、一体お前のベストは何なんだ!」と言われたので。


 選んでみた。




 もしこの世で10枚しか音楽CDを所持できないのなら、







1.Black Sabbath [We Sold Our Soul For Rock'n'Roll]

2.Bill Evans [The Bill Evans Album]

3.Fayray [白い花]

4.The Hellacopters [High Visibilty]  

5.Red Hot Chili Peppers [Stadium Arcadium]

6.Rory Gallagher [Calling Card]

7.Skid Row [Forty Seasons The Best Of Skid Row]

8.Sly & The Family Stone [There's A Riot Goin' On]

9.Tim Christensen [HoneyBurst]

10.Ulfuls [ベストやねん]

(アルファベット順)






(選定上のルール)

1.1アーティストにつき1作品のみの選出

2.ライヴ盤・リミックス盤は不可とする

3.過去の思い出だけでの選出不可とする

4.あくまでアルバム単位での選出

 (=1曲だけ素晴らしい!という選定はしない)

5.ガイド本に惑わされない











Black Sabbath [We Sold Our Soul For Rock'n'Roll]

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国内盤 CD

発売日: 2007/10/17

組枚数: 2

規格品番: POCE-1103

レーベル: ストレンジ・デイズ・レコード


 1st~6thから選曲のベスト盤。

 サバスは全て素晴らしく、アルバムを1枚だけ選出すること自体無理

なわけで、苦肉の策で選曲良好なベスト盤を選出。

 彼らの魅力は、ヘヴィ一辺倒というわけでは実はなく、サイケ、ブル

ース、ジャズ、フォークを独特の感覚で融合したアンサンブルにこそあ

ると思っていて、そうした要素が一番発揮されているのがオジー在籍時

だと思う。

 そうした多様性こそがサバスの魅力であり、だからこそサバスを聴き

込むとジャズにも行けるし、メタルにも行けるし、ブルースやR&Bに

も行けるし、フォークにも行けるといった今の自分の「音楽を聴く」と

いう行為の拡がりに繋がっているのだと思う。

 雨音と鐘の音で幕開けから既におどろどろしく衝撃的な「ブラック・

サバス」、ジャズのインテンスさ・引掛りを加味した荒くれヘヴィ・ブ

ルース「悪魔の音楽」、永遠のマリファナ賛歌「スウィート・リーフ」、

ジャズ/ブルース風味が堪らない「フェアリーズ・ウェア・ブーツ」、

禍々しい狂気と怒涛の攻撃性を有するリフの「チルドレン・オブ・ザ・

グレイヴ」、何時聴いても痺れる鉄壁のアンサンブルと未来永劫語り継

がれるであろう超有名なベース・ソロに悶絶「N.I.B」、愁いを帯びた

リフに怒涛のようにラストに流れ込む曲展開、オジーの絶唱(コカイン

と囁く声さえも)が特に際立つ「スノーブラインド」等、全てが全て素

晴らしい。

 魑魅魍魎、混沌と創造とが錯綜した70年代ロックの中でレッド・ツェ

ッペリン、ディープ・パープルどちらとも全く異なる強烈な存在感を示

した偉大なるバンドの足跡が確認できる作品。


最後まで迷って落とした作品:サバスのアルバム全部






Bill Evans [The Bill Evans Album]

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国内盤

発売日: 2005/02/23

組枚数: 1

規格品番: SICP-704

レーベル: ソニーレコード


 ビル・エヴァンスの最高傑作、のみならず音楽史上に残る傑作。

 にも拘らず、イマイチなジャケットとエレクトリック・ピアノの導入

という点で正当に評価されていないアルバム。特にここ日本では『ポー

トレイト・イン・ジャズ』『ワルツ・ファー・デビー』などのリヴァー

サイド4部作以外のアルバムは、選んでいけない・評価してはいけない・

これ以降の作品は存在しない、かのような傾向(当初俺もそうだった)

が顕著なのだが、リヴァーサイド4部作から10年。成功と失敗とを繰り

返しながら走り続けたビル・エヴァンスという一個の天才の姿がここに

はある。

 「ファンカレロ」「ワルツ・ファー・デビー」「リ・パーソン・アイ

・ニュー」の再演+新曲という完全オリジナル集。ここでのエレクトリ

ック・ピアノの導入は、エヴァンスの弾き方を変えたのではなく、あく

までサウンドとして捉えた、ビル・エヴァンス以外の何者でもない音楽

に彩りを加えている。

 そもそもロックを聴く人間にしてみれば、真性ジャズ・ファンがエレ

クトロニックという言葉だけで眉間に皺をよせる理由自体が謎であり、

非常に人生もったいないとしか言えず、曲中での鮮やかなエレクトリッ

クからアコースティックへの変換は、よりアコースティック・ピアノの

清冽な調べを輝かす結果となり、ひとつひとつの音の連なりの素晴らし

さに唯々息を呑む。

 逆説的に言えば、この作品の一側面からできたのが、リヴァーサイド

4部作であり、そしてまた別の側面がこれ以降の彼の作品となったとも

いえ、兎に角もこの作品を聴かずにはビル・エヴァンスを語れない。


最後まで迷って落とした作品:

 ジョン・コルトレーン『ライヴ・アット・バードランド』






Fayray [白い花]

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国内盤 コピーコントロールCD

発売日: 2003/02/19

組枚数: 1

規格品番: AVCD-17230

レーベル: avex trax


 今回選定した中で最も私的な名盤。最後の最後までローラ・ニーロ

を選ぶか迷った(ちなみにローラ・ニーロはキャロル・キングやジョ

ニ・ミッチェルといった同世代のシンガーの誰より情念の深さと妖艶

さで圧倒的に孤高の存在だと思う)。

 鬱々しく殺意さえ覚える粗悪なエ○ベックス・マスタリングと無駄・

無益・蛇足と罵言雑語をいくつ並べても飽き足らない「インストゥル

メンタル」と称されるカラオケ・ヴァージョンを収録しているにも関

わらず、ここで選んだのは誰が何と言おうとそれでも尚彼女の声がキ

ュートだから。

 本当にこの世界で一番キュートな声だと信じて疑わないこの声が最

も艶があり、最もポップスを歌うこの作品、現在達観してしまったの

ような楽曲を歌う彼女には望めない・望んではいけない輝きに満ちて

いる(そしてそれがよりナチュラルに真っ当なサウンド・プロダクシ

ョンの基で成熟・完成されたのが次作「アワーグラス」)。

 どうしようなく遣る瀬無く、優しさに満ちたポップスがここにあり、

彼女にしか出せない声がある。


最後まで迷って落とした作品:ローラ・ニーロ『イーライと13番目の懺悔』






The Hellacopters [High Visibilty]

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輸入盤 CD

発売日: 2002/04/16

組枚数: 1

規格品番: 33

レーベル: Gearhead


 素晴らしきロックンロール集団の4th。

 聴く人が聴けば、根っこにあるのはハード・ロックのかっちりした作

りなのかもしれないが(リーダーのニッケは元デス・メタル・バンド・

エントゥームドのドラム担当)、ここにあるのは、素朴で、古典的だけ

ど、フェロモン全開ソウルの女と、侠気溢れるR&B親父が、ブルー

スというベッドで、ロックについて語り合いながらトロトロになるくら

い濃密な夜のおしげりを過ごしたかのような美しくて、めちゃめちゃ切

なくて、キャッチーでワイルドで色艶溢れるヘラコプターズにしか出力

できない熱血渋味風味のヘラコプターズの音楽になっている。

 何時聴いても、どこで聴いても、誰と聴いても、最高にソウルフルな

アルバムであり、楽曲、サウンド・プロダクション、メンバーの佇まい、

ジャケット、全てがこの世に溢れるどんな音楽より何次元も先にあるか

っこよさ(異論があるのは重々承知)。 

 「ホープレス・ケース」の有無を言わせぬロックの衝動性、ロックン

ロールとソウルの按配が絶妙な「ベイビー・ボーダーライン」、PVの

余りのかっこよさと、中盤のアンサンブルに失禁するヘラコ屈指の名曲

「トイ・アンド・フレイヴァーズ」、何度目かのソウル降臨の瞬間が

見える「ユア・トゥー・ゴッド・トゥ・ミー・ベイビー」、そして日常

の哀愁が胸に沁みる「ノー・ソング・アンハード」、ひたすらにメラン

コリックな「ノーワンズ・ゴナ・ドゥ・ノット」など全てが全て捨て曲

なしの世紀の傑作。


最後まで迷って落とした作品:そんなもんあるわけねぇ






Red Hot Chili Peppers [Stadium Arcadium]

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国内盤 CD

発売日: 2006/05/10

組枚数: 2

規格品番: WPCR-12300

レーベル: ワーナー・ブラザーズ


 ここでこれを書くのは若干躊躇われるのだけれど、目下最新作にして

最高傑作。

 一日必ず一回は聴いているにも拘らず、聴く度に新しい発見があり、

新しい感動があり、そして長年馴染んだ相娼のような気安さがあり、そ

して何より聴くたびに新鮮であり、彼らの全作品の要素が全て内包され

ているという稀有な作品でもある。

 サバスと同様、レッチリを聴き込むことは、自分の「音楽を聴く」と

いう行為が拡がることであり、それはソウルへ往く道であり、ファンク

への道であり、ヒップ・ホップへの道でもある。 ここへ往き着いたの

は間違いなくジョン・フルシアンテのこれもまた稀有の才能に圧倒され

たからであり、ここで展開される万華鏡サウンドスケープは時に人界以

外の「なにか」ではないか、とさえ思う。

 シンプル且つハードな「ダニー・カリフォルニア」、単純なのに、故

に心に沁みる「スノー」、ファンクな「チャーリー」、幾重にも積み重

ねられているにも関わらずさり気無い「シーズ・オンリー・エイティー

ン」、ゴリゴリした感触が気持ち良い「ワーロックス」、壮絶過ぎるソ

ロが圧巻の「ウェット・サンド」、限りなく優しい「デシクレイション・

スマイル」U2にも通じる正統派「レディメイド」、ジョン・コルトレ

ーンを想わせる「ウィ・ビリーヴ」、ジョン・フルシアンテの才能の髄

を結集させた究極の「ターン・イット・アゲイン」を収録。

 ジョン・フルシアンテをおいて、人体の器官以外で、人間の感情を発

露できる人を俺は知らない。つまり木と金属の塊でしかないギターを使

って人間の心の声を表現できたという奇跡が、06年のあのこの世のもの

と思われない苗場の光景とともに、一生聴き続けるであろう確かの予感

とともに、何故に漫画『BECK』後半巻であれ程彼らに酷似した姿が執拗

に描かれたのか理由はこの作品の中にある。


最後まで迷って落とした作品:

 レッド・ホット・チリ・ペッパーズ『ライヴ・イン・ハイドパーク』他






Rory gallagher [Calling Card]

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国内盤 CD

発売日: 2007/04/25

組枚数: 1

規格品番: BVCM-37885

レーベル: RCA/CAPO


 ロリーギャラガーという人がいて、ストラトキャスターというギター

があって、そしてそこにはブルーズがある。完璧。

 ストラトキャスターという楽器はどんな音が出るのですか?と聞かれ

れば黙ってこのアルバムを差し出そう。ブルースという音楽はどんな音

楽ですか?と聞かれれば黙ってこのアルバムを差し出そう。そんなアル

バム。

 彼の作品で傑作と言えば「ライヴ・イン・ヨーロッパ」「アイリッシ

ュ・ツアー」「ステージ・ストラック」と全てライブ盤であり、そこに

は余す所なく彼の魅力が凝縮・真空パッケージされているのだが、スタ

ジオ作品となるとやはりこれか。

 切れ味鋭いロック・チューン「ドゥ・ユー・リード・ミー」で幕を開

け、文字通りカントリーとロックの融合が楽しくスライド・ギターが白

眉「カントリー・マイル」、このアルバム、いや彼のキャリアを代表す

る名曲「ムーンチャイルド」、ジャズの影響化にある渋く美しい、ピア

ノとの掛け合いもまた素晴らしい「コーリング・カード」、あまりに感

動的な幕開けがジミヘン「リトル・ウィング」を彷彿とさせ、ロリーの

出自であるアイリッシュ・トラッドの風合いが堪らなく素晴らしい「エ

ッジド・イン・ブルー」など収録。

 プロデューサーにはロジャー・グローヴァー(元ディープ・パープル

を起用したある意味ロックの王道を往く名盤。


 生涯をブルーズに捧げ、魂で音楽を語った伝説の男がここにいる

                          (by伊藤政則)


最後まで迷って落とした作品:ジョン・メイヤー『コンティニュアム』






Skid Row [Forty Seasons The Best Of Skid Row]

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国内盤 CD

発売日: 1998/05/13

組枚数: 1

規格品番: AMCY-2620

レーベル: アトランティック


 オリジナルなら断然1stだが、個人的にバンド史上最強の曲だと思っ

ている未発表曲「フォーエヴァー」を収録しているという事実があまり

に重要なためこのベストを選出。

 今聴くといかにも80年代という音作りと、ハードロックな作風は青臭

くもあるのだが、それでも若さと有り余る青春のパワーと葛藤を詰め込

んだ1st、全米制覇を果たした貫禄の2nd、ダークで内省的な3rdとどの

時代の楽曲も最高。 その最高たらしめている理由がセバスチャン・バ

ックの声。

 そしてその声が全てともいえるのに、それがいなくなった時バンドは

終った(今でもバンドは活動中だけど)という点でも(逆パターンだけ

ど)ガンズと双璧をなす存在と勝手に思っている。

 セクシーでパワフルで唯一無二な声。さらに天はニ物を与えてしまっ

た、その端正なルックス。男なら一度は生まれ変わるならこいつみたい

になってみたいと思わせるカリスマ性。全身全霊、渾身の力で歌われて

いるからこそジャズやソウルばかりを聴く今現在の身でも聴き続け、そ

してこれからも聴き続けるだろう。

 永遠のアンセム「ユース・ゴーン・ワイルド」、青春の無惨さと絶望

が胸を衝く「エイティーン・アンド・ライフ」、日本語では絶対に聴け

ない大甘(でも名曲)バラード「アイ・リメンバー・ユー」、ヘヴィな

「モンキー・ビジネス」、ダークでメランコリック、オルタナ全盛期の

「イントゥ・アナザー」、深く優しい声が沁みる「ブレイキングダウン」。

 そして何故未発表なのかも若干納得(曲調とか)だが、あまりに心が

揺さぶれてそんなことはどうでも良くなる名曲「フォーエヴァー」収録。


最後まで迷って落とした作品:

 ガンズ・アンド・ローゼス『アペタイト・フォー・ディストラクション』






Sly & Family Stone [There's A Riot Goin' On]

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国内盤 CD

発売日: 2008/03/11

組枚数: 1

規格品番: MHCP-1307

レーベル: Sony Music Direct


 完璧なファンク・ミュージックであり、そして究極の密室音楽である。

 まず、暗い。ひたすら暗い。とてつもなく暗い。それまで彼らの特徴

の一つであったカリファルニア的楽天性が消え、みんなのうた的な共有

性もまた消え去り、徹底的にダウナーにアンサンブルの結果として生ま

れたリズムの上でない、「リズム・ボックス」という名の孤独の俎上に

スライの心象風景のモノローグが浮遊する。そのごった煮サウンドはそ

れは痛ましく哀しく、あまりにドス黒い。

 当時のアメリカの抱える様々な病巣と、スライの抱える心の闇が綯交

ぜとなって吐き出される様は、ある種禁断の音であり、万人受けすると

は決して云い難い。にも拘らず現在でも多くの人に圧倒的な支持を受け

ているのは、それこそが人間の持つ業の深さを表したものであり、それ

が、快楽を、楽しさを、享受するのみが音楽ではない、それ以外に「音

楽の力」がある、ということの証明だと思う。

 20世紀最大の発明とさえいわれるポップ・ミュージックが、消費され

ることを拒み、自らの暗部さえも抉り出す表現方法を獲得するに至った

記念碑的作品。

 ローファイで悲鳴のようなオープニングが印象的な「ラヴン・ヘイト」

タイトルからは似ても似つかぬドス黒い「子供のように」、一瞬の光芒

のようながら実は家族の崩壊を歌う「ファミリー・アフェアー」、痛々

しいながらこれまた清冽な「スマイリン」等、全曲掛け値なしの名曲集。


最後まで迷って落とした作品:ダニー・ハサウェイ『愛と自由を求めて』






Tim Christensen [Honeyurst]

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国内盤 コピーコントロールCD

発売日: 2003/09/26

組枚数: 1

規格品番: TOCP-66218

レーベル: EMI


 元ディジー・ミズ・リジー(以下DML)のティム・クリステンセンが

03年に発表した2nd。間違いなく死ぬまで聴き続け、個人的にいろんな

事が重なったつらい時期に出会ったということを差し引いてもこれほど

心に深く刻まれる音楽は他とない傑作。

 そもそもDML自体に非常に思い入れがあるのだが、ここには、DMLから

ソロへと自身の感性と表現方法を変化させていくなかで、彼が成長し徐

々に壮年期へと向かっていく姿が伺える。そして何より成功と挫折、別

れ、その苦悩を正直に吐露した前作『シークレット・オン・パレード』

にはなかった優雅で穏やかなメロディが堪らなく美しく響く。

 「サーフィング・ザ・サーフィス」の持つ無限の優しさ、「ウィスパ

リング・アット・ザ・トップ・オブ・マイ・ラングス」のダイナミズム、

ひたひたと抑制されたパートから解き放たれるドラマティックな後半は

圧巻。ビートルズ愛が強く打ち出された「レイ・ダウン・ユア・アーズ」、

そして優しく甘美なメロディが聴き手を掴んで離さない、稀代のメロディ

メーカー、ティム・クリステンセンの魅力が結実した「ライト・ネクスト

・トゥ・ザ・ライト・ワン」。これを聴いたが最後、他に聴くものが見当

たらない、見つからない、と実感させる類の到達感と、説得感が、一日の

最後を締めくくる「ハウ・ファー・ユー・ゴー」。

 人がその作品に何を求めるかはそれぞれである。ここで表現されてい

る何を成長といい、成熟とみなすのかも受け手によってそれぞれである。

しかし、自分にとって、この作品は、自分が歩んできた過去を、そして

これからを見つめさせてくれる素晴らしき成熟の証として圧倒的な立ち

位置にある。

 メロトロンの使用もまた素晴らしい。


最後まで迷って落とした作品:レディオヘッド『OKコンピュータ』(嘘)






Ulfuls [ベストやねん]

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国内盤 CD

発売日: 2007/02/21

組枚数: 1

規格品番: TOCT-26193

レーベル: EMIミュージック・ジャパン


 このバンドの場合、とてもつない名曲とそうでない曲との落差が結構

激しいオリジナル・アルバムの選定が難しく、どうしても彼らの凄さを

知る、そしてこれからも聴き続けるのにはこのベスト盤が一番かと。

 本当に胸に去来する嬉しさ、悲しさ、寂しさ、切なさを表現するのに

これ程優れたバンドはいないのではないか。日本で現在最もソウルフル

なバンド。そしてこれから先も(こんな時代だからこそ余計に)ちょっと

出て来ないのではないか思う、日本人の、日本人による、日本人のための

ソウルミュージックを演奏するバンドだと思う。

 グルーヴが気持ちいい「それが答えだ!」、ワウ・ギターの教科書的

プレイといたないオルガンが魅力の純血ソウル「ヤング・ダイナマイト

・ソウル」、バックが素朴な分だけトータス松本の歌唱が冴える「笑え

れば」、ライヴでのインタープレイが素敵な「ええねん」、ハッピーな

「愛がなくちゃ」、そして完全無欠のソウル・ソングが感動的な「暴れ

だす」「サムライ・ソウル」収録。


最後まで迷って落とした作品:

 ダウン・タウン・ブギ・ウギ・バンド『ヴィンテージ・ベスト』

HERO-chanHERO-chan2008/07/16 08:51スキッドロウときたか!
実はベストを聴いてなかったので。さっそくレコ屋にゴーします。

hellacohellaco2008/07/16 22:33結構(かなり)ベタな曲っす。
是非どうぞ。

kikumimiariarikikumimiariari2008/07/18 10:17おお!Rory gallagher!!
Calling CardのLP買って何回も聴いたな~~~。なつかし!
それまでレスポールの音が好きだったのが、このアルバムで
ストラトの音ってセクシー☆と実感しましたもん。

2008-07-06cover music

昨年より続く音楽業界のトレンドと言えば、

「ベスト」「コラボ」、そして「カヴァー」。

そんな徳永英明のヒット以降、猫も杓子もカバー(あるいはリスペクト)

という世相に歩を合わせたかのようにCDを聴く日々。





1.Charles Kynard [WOGA]

2.Francis Lockwood Trio [Jimi's Colos]

3.Michael Longo [Funkia]

4.Paul Humphrey [And The Cool...Aid Chemists]

5.Ramsey Lewis [Maiden Voyage]

6.Ray Bryant [In The Cut]

(アルファベット順)


7.Billy Preston [Music Is My Life]

8.椎名林檎 [私と放電]







Charles Kynard [WOGA]

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国内盤 CD

発売日: 2007/08/03

組枚数: 1

規格品番: PCD-23928

レーベル: Pヴァイン


 頭からダニー・ハサウェイの超名曲「リトル・ゲットー・ボーイ」の

クール過ぎるカヴァーから始まるチャールス・カイナードの72年作。

 熱いようで醒めている、べたべたではなくぺたぺた(by真矢みき)

という表現がぴったりの、だけどなんだか胸がざわめくオルガン・

ジャズ。このクーリッシュ且つアーシーなオルガン・プレイを支える

バックも総じて素晴らしく、特にチャック・レイニー(b)&アーサー・

アダムス(g)のブリブリ&テケテケサウンドに悶絶する。

 先述の「リトル・ゲット・ボーイ」以外にも、アレサ・フランクリンの

「ロック・ステディ」、ロバータ・フラックの「愛は面影の中に」を収録

し、まさにジャズ版ニュー・ソウルの隠れ名盤と言える。

で、


Donny Hathaway [Live]

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国内盤 CD

発売日: 1997/11/25

組枚数: 1

規格品番: AMCY-3036

レーベル: アトコ

 そのダニー・ハサウェイの奇跡の名盤「ライヴ!」も併せて紹介。

 色々なところでも書かれているが、本当に奇跡としかいいようが

ない音の結晶、というか声の素晴らしき哉。

 キャロル・キング「ユーヴ・ゴット・フレンズ」でのやさしさ、

 マーヴィン・ゲイ「ホワッツ・ゴーイン・オン」の々しさ、

 「リトル・ゲットー・ボーイ」でのヒリヒリとした焦燥感と刹那さ、

 「ゲットー」での繰り広げられる長尺のジャム、

 1970年代という(特にアメリカにとって)希望と絶望が錯綜し、

その中で愛を叫び、希望を囁き、絶望を奏でた稀代のアーティスト、

ダニーハサウェイ。

 新時代を間違いなく背負っていた彼の才能が発揮された、そして

名脇役フィル・アップチャーチ(g)の凄さも堪能できるとてつもなく

黒く熱く乾きを潤す作品。


Francis Lockwood Trio [Jimi's Colos]

国内盤 CD(廃盤)

発売日: 1998/02/18

組枚数: 1

規格品番: TOCJ-6183

レーベル: 東芝EMI

 今回記載するなかで、唯一以前より所持しているCD且つ生まれ

て初めて(高校生ん時か)「ジャズってかっこいいな」と思ったCD。

ロックとジャズのクロスオーヴァーは、過去に(特に70年代後期か

ら)実践されてはいるが(後にフュージョンへと繋がる)、それとは

少し感触が異なるある意味正統派なジャズ作品。

オリジナル3曲以外は全てジミ・ヘンドリックスカヴァー

「パープル・ヘイズ」「ヘイ・ジョー」「リトル・ウィング」などと

ともに、個人的にジミヘンの曲の中でも郡を抜いて好きな曲であろう

「オール・アロング・ザ・ウォッチタワー」(これも他人の曲だけど)

が収録されているというのが最大のポイントか。

 この曲の持つそこはかとない哀愁、やさしさと躍動感とが渾然一

体となった様を、上手くジャズというフィールドで表現している。

 ピアノ・トリオらしくシンプル且つ繊細で、ジャズ特有の一般的な

わかりにくさはなし。アーバンで非常に洗練されたポップさがとても

素晴らしいジャズ初心者にお薦めな作品。



Michael Longo [Funkia]

国内盤 CD

発売日: 2003/09/25

組枚数: 1

規格品番: PCD-23438

レーベル: Pヴァイン

 チャーリー・パーカーとともにジャズ・トランペッター界の重鎮と

して君臨するディジー・ガレスピー・バンド出身のピアニストの74年

作品。非常に洗練された音色でコロコロと奏でられるのはマーヴィン・

ゲイの史上屈指の名曲「ホワッツ・ゴーイン・オン」。

 かの曲の持つやさしさ、たおやかさ、力強さをピアノとブレイクビ

ーツで表現し、中盤これぞロン・カーター(b)なラン・ベースで変調

~モーダルに進んでいく様は圧巻の一言。

 全体的にサルサ、ラテンミュージックへの影響も垣間見れる70年代の

多様性を如実に表す好ジャズ・ファンク・アルバム

 管楽器も含んだ次作[900 Shares Of The Blues]も同系統の充実作

でお薦め。



Paul Humphrey [And The Cool...Aid Chemists]

f:id:hellaco:20080707001122j:image

国内盤 CD

発売日: 2005/07/15

組枚数: 1

規格品番: PCD-22216

レーベル: Pヴァイン

 マーヴィン・ゲイ、スティヴィー・ワンダー、T・レックス果ては

美空ひばり(!)とも共演歴のあるセッション・ドラマー、ポール・

ハンフリーのソロ1作目。

 ジャズ、というよりクリームに通じる古ロックな作風でかっこいい

71年発表。いきなり「サンシャイン・オブ・ユア・ラヴ」風のヘヴィ・

ジャズ・ロックでまずは軽くジャブ。デヴィット・T・ウォーカーの

荒れたファズ・ギターが耳を劈き、ハンフリーのドラミングはジャズ

にありがちな、というか千手観音かオクトパスの如き、例えばエルヴ

ィン・ジョーンズのようなわかりにくさはなく、派手ではないが、身

体が自然に揺れるソウルなプレイを披露。

 そして個人的には次の「Them Changes」に顔が綻ぶ。ジミヘン

カヴァーしたバディ・マイルズの名曲をここでは、エレピとベースが

美しく絡み合うメロウバージョンで演奏。他にもビートルズの「サム

シング」も演奏しており、全体的に艶やか抑制感と均整のとれた構成

の妙が堪らなく魅力。

 ちなみにその世界では、彼らのことを「ウエスト・コースト・ジャズ」

という言うそうだ。納得。次作は『スーパーメロウ』。





Ramsey Lewis [Maiden Voyage]

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国内盤 CD

発売日: 2006/09/27

組枚数: 1

規格品番: UCCU-3061

レーベル: カデット

 60年代後半よりストリングスを導入し始めたこともあって、+わか

りやすさが仇となったのか真性ジャズ・ファンからはあまり評価され

てないであろう、ラムゼイ・ルイスの69年作品。

 このアルバム前後からストリングスの導入が本格的に始まり、確か

に一聴する分にはイージーリスニング的な感触も確かにあるのだが、

それでもこの明るさわかりやくさは素晴らしい。

 音楽に限らず他人に何かを伝えたい、届けようとするにはテクニッ

ク・知識だけでは絶対に無理なわけで、いくら超絶プレイを決めても、

奇抜なアイデアで圧倒しても結局はそれがちゃんと他人に届いてなけ

れば何の意味もないということを最近つくづく実感している身として、

この人の明るさ、わかりやすさ、そして何より自然に身体を揺れさせ

るフレージングセンスには本当に脱帽する。

 ボブ・ディランの「マイティ・クイン」、

 ビートルズの「レディ・マンドナ」

 アレサ・フランクリンの「君が去ってから」を収録。

 この作品後、時代はブラック・パワーの台頭とロック、ニューソウ

ルという新しい価値観や革新性を持った音楽の登場というエポック・

メイキングな70年代に入り、ラムゼイ・ルイスもまた時代の影響を受

けストリングスを廃し、「電気」という力を借りて彼にしかできない

ジャズ・ロック的作品を発表していくこととなる。



Ray Bryant [In The Cut]

f:id:hellaco:20080707001120j:image

国内盤 CD

発売日: 2005/12/28

組枚数: 1

規格品番: UCCU-9130

レーベル: カデット

 過小評価されているこのアルバム(というか黙殺されている)。

 74年作。レイ・ブライアントという人はとてもブルージー&アタッ

キーで味わい深いピアノを弾く。声帯系楽器ではないピアノなのにと

てもソウルフルな演奏で生粋のジャズ・ファンからも(特にここ日本

では)大いに人気のある人なのだが、このアルバム、ジャズがロック、

ソウルと新しき音楽の登場でジャズが衰退気味の時代に発表されたこ

ともあり、且つそうした時代を反映したエレクトリックを導入した作

品ということもあり割と定番化している彼のカタログからも除外され

ている。

 が、個人的には電化とR&B色が色濃いこの作品素晴らしく感動的。

何より1曲目ジャクソン・ファイブのカヴァー「アイル・ビー・ゼア」

に涙腺が緩みっぱし。リリカルで切ない感情に身悶えるする。

 スライ&ファミリー・ストーンの影響下にあるハービー・ハンコック

の名曲「ウォーター・メロン・マン」も収録しているという点からもロ

クサイドの視点からは一番のお薦めか。





Billy Preston [Music Is My Life]

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国内盤 SHM-CD

発売日: 2008/05/14

組枚数: 1

規格品番: UICY-93456

レーベル: A&M

 ビートルズ(映画『レット・イット・ビー』での屋上のシーンでも

登場)、ジョージ・ハリソンとの永年の交誼。はたまやストーンズと

の共演により「5人目のビートルズ」「6人目のストーンズ」として、

つとに有名な稀代のマルチ・プレイヤーの73年作。

去る6月にA&M時代の作品が一挙紙ジャケ再発された(SHM-CDで)。

 とにかく素晴らしい声。そして素晴らしい曲の数々。

 ゴスペル・ファンク。

 ソウルフルという言葉はこの人のためにあるのではないか、とつい

言いたくなる。それ程素晴らしい。わかりやすく言えばドーピングし

て声帯増強したトータス松本。熱くシャウトする様はマーヴィン・ゲ

イ、ダニー・ハサウェイと同等か、それ以上ではないかと思う。

 ビートルズの名曲「ブラック・バード」をあくまでビリー流儀のソ

ウルでガッツィーに料理。その他とにかくゴスペルに裏打ちされたロ

ック、ソウル、ジャズ、ブルース渾然一体と化したハイブリット・ソ

ウル・ミュージックに只々平伏すのみ。

 前作「シンプル・ソング」も併せて強くお薦め。ビリー流「フリー

バード」(レーナード・スキナード)乃至「ハイウェイ・ソング」

(ブラックフット)な表題曲「シンプル・ソング」に心が泣いた。






椎名林檎 [私と放電]

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国内盤 CD

発売日: 2008/07/02

組枚数: 2

規格品番: TOCT-26576

レーベル: EMIミュージック・ジャパン

 これは、カヴァー曲が収録されている云々ではなく、ただ単に

好きなだけ。椎名林檎。あの冷たい眼とその分笑った時の顔が何

より別嬪。ほんとそれだけ。

 というだけでなく、実際素晴らしい音楽を作り続けている才能

もまた素晴らしい。いわゆるシングル・カップリング・ベスト。

 東京事変のアルバムを聴いた時も感じたが、この人は絶対に一

人でやるより脇に彼女の才能を理解するコンポーサーなりパート

ナーがいた方が持てる才能をよりポップな形で表現できるんだと

いうこと。

 この作品の収録されているデビュー~中期の楽曲は多少やらさ

れている感があったとしても独自の世界観だけで突っ走ることも

なく(特にソロ後期がそうなように)、いい塩梅にポップで聴き

やすい。久しぶりに『勝訴ストリップ』の興奮を思い出した。

ということで特にDisc1ばかりを愛聴。

 「あなたを愛してる~」と情念と色気が綯交ぜになって狂気の

一里前で歌われるダイアナ・ロス「キャント・テイク・マイ・ア

イズ・オフ・オブ・ユー」でのキ○ガイっぷりに震える。

 それにしてもこれを聴いて久しぶりに「本能」も聴いたんだが、

「本能」の歌詞ってキてますね。よくヒットしたもんだ。

mine-Dmine-D2008/07/07 15:33相変わらず渋いチョイスすげーっす。ビリー・プレストン聴いてみようと思いました。

2008-06-08真夜中の音楽

ここ1ヶ月のくたくたに疲れて帰宅した真夜中の音楽


1.The Ahmad Jamal Trio [The Awakenig]

2.Affinty [Affinty]

3.Bobby timmons [This here]

4.Corinne Bailey Rae [Corinne Bailey Rae]

5.Jason Mraz [We sing,We Dance,We Steal Things]

6.Mccoy Tyner [Supertrios]

7.Opeth [Watershed]

8.The Ramsey lewis Trio [Another Voyage]

9.Todd Rundgren [Something/Anything]

10.Serge Forte Trio [Hommage A Oscar]

(アルファベット順)




 要は寝る前一時間(知らぬ間に朝を迎えたというのも含む)で

俺に明日へのエネルギーと希望をくれたCDをピックアップしてみた。




1.The Ahmad Jamal Trio

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国内盤 CD

発売日: 2006/09/27

レーベル: インパルス

組枚数: 1

規格品番: UCCU-3057

 NASがサンプリングで使用した"Wave"を収録した1970年作品。

ピアノ、ベース、ドラムというミニマムなフォーマットで奏でられる

なんと美しく力強い音の連なり。さらにはそうした音の連なりが

途切れる「音のない間」まで一種「音」の一部として機能している

という点で今聴いても全く古臭くなくただ素晴らしい。

後述するボビー・ティモンズ、ラムゼイ・ルイスとともに

ジャズへの入口として自信を持って他人にお薦めできる名盤。

それにしてもジャズ・ファン乃至クラブDJはほんとレコ/CD集めは

泥沼ですね、まだ見ぬ強豪が多すぎるよ・・・。



2.Affinty [Affinty]

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国内盤 CD

発売日: 2006/12/13

レーベル: エアー・メイル・レコーディングス

組枚数: 5

規格品番: AIRBOX-001

 ジャズ、ロック、特にプログレファンの中では長い間、

「幻の名盤」として語り継がれ、原盤は現在でも超高額で

取引されているUKバンドの1970年作品(幻想的なジャケはキーフ)。

 カテゴライズするならジャズ・ロックなのだが、UK出自

らしい陰影のついたドラマティックなその音楽は、真夜中

一人で酩酊するには充分すぎる程かっこいい。

 ジミ・ヘンドリックスでつとに有名なボブ・ディラン

"ALL Along The Watchtower"のハモンドとギターとの

果てるともないドラムビートに、リンダ・ホイル(vo)の

阿婆擦れ/塩枯れ天使の声で悶絶する。

 より高度にロック/サイケデリック化したエイミー・ワインハウスか?



3.Bobby timmons [This here]

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国内盤 CD

発売日: 2008/04/16

レーベル: リヴァーサイド

組枚数: 1

規格品番: UCCO-9258

 ジャズを聴いたことのない人でも、一度は耳にしたことがあるかも。

「そば屋出前持ちが口ずさんだ」というエピソードが物語る程、特に

ここ日本では圧倒的な認知のある"Moanin'"の作曲者が、本作品の

ボビー・ティモンズである。

 "Moanin'"といえばアート・ブレイキーVerだが、ここでは

シンプルにピアノ・トリオで演奏。個人的に管楽器にはそれ程

惹かれないので、このシンプルな構成での本家"Moanin'"を大

いに支持。ここで演奏されているVerを聴くと、ティモンズが

鍵盤をまさぐりひっかき魂込めた様が想像でき、非常に感動できる。

 ファンキーでゴスペルをルーツとする彼の音楽は、非常に万人に

わかりやすく(だからこその上記エピソード)難しく考えず体を動

かして聴ける間口の広い名盤。

 ↓と顔の角度が絶妙にマッチングしているアルバム・ジャケも

かっこよすぎな1960年作品。


4.Corinne Bailey Rae [Corinne Bailey Rae]

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輸入盤 CD

発売日: 2007/02/05

レーベル: EMI UK

組枚数: 2

規格品番: X3845702

 今さらながらこの声に痺れた、

というか本気で(この言葉嫌いだけれど)癒された。

 07年度グラミー受賞アーティストのデビュー作。

 声を張り上げるのではなく、囁く様に、呟く様に、

無駄にファルセットで叫ぶカラオケ歌手なぞ及びも

しない、この説得力と包容力。穏やかで甘美な美しさ

というか、ほっと落ち着いて地に足つけて生きていけ

そうな気持ちにさせてくれる不思議な魅力。

 ハービーハンコック、マーカス・ミラーなど歴戦の

強者がこぞってコラボを望むのも納得。

 ちょっと懸り的です、この声は。



5.Jason Mraz [We sing,We Dance,We Steal Things]

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国内盤 CD

発売日: 2008/05/28

レーベル: アトランティック

組枚数: 1

規格品番: WPCR-12884

 最高傑作。デビュー時から彼の作品を愛聴としているが

何の迷いもなくそう断言する。

 ロック、ポップス、ソウル、レゲエ、ジャズを難なく

消化し展開させる楽曲と、衒いも歪みもないクリーンな声が

(クセのない真っ直ぐな声という意味では、スキマスイッチの

大橋卓哉とオーヴァーラップする)、今回一皮どころか二皮も

三皮も剥けている。

 ジョン・フルシアンテに迫ってきたんではないか、このセツナさ度。

心なしか本人がリラックスしているせいか過去2作よりソウル風味がアップ。

 "I'm Yours"が、アメリカだけでなく全世界的に支持されて

いるのも大いに納得(YouTubeでヒット率の凄まじいこと)。

 そしてあまりに儚く優しくもの悲しいコリーヌ・ベイリー・

レイとのデュエッ曲"Lucky"の前には言葉も出ない。



6.Mccoy Tyner [Supertrios]

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輸入盤 CD

発売日: 2007/10/18

レーベル: Milestone Records

組枚数: 1

規格品番: 55003

 ジョン・コルトレーンの「黄金のカルテット」として

活躍した名ピアニストの77年作品。マッコイ・タイナーと

言えば、ジョン・コルトレーン作品ではこれといって

親しみを覚えない個人的には熱さは感じるが無味無感想な

ピアニストだとの認識だったのだが、これを聴いて180度

彼の評価が変わった。

 ピアノ・トリオだけあって基本シンプルなのだが、

ここでは物凄く情感溢れるブルース風味の渋い音色を披露。

ピアノが壊れるんじゃないかと思わせる豪放磊落な後の、

はらはらと静かに、だが勢いのある山海に流れ注ぐ滝の

ような音の連続にただ息を呑む。

 ロン・カーター、トニー・ウィリアムズ、エディ・ゴメス、

ジャック・デジョネットといったジャズ・ファンにとっては

大御所・巧者が脇を固めるこのアルバム、物凄く贅沢な名盤。



7.Opeth [Watershed]

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国内盤 CD

発売日: 2008/05/28

レーベル: ロードランナー

組枚数: 1

規格品番: RRCY-21303

 最近聴いた中で唯一のメタル作品。最近全く持ってメタル、

あるいはハード・ロック的な作品には心惹かれるものがないが

(遂に長年買ってきたメタル専門雑誌もここ何ヶ月か購入せず)、

これは別。狂ったピンク・フロイド、はたまた新宿歌舞伎町で

マフィア化した(見たことないけど)キング・クリムゾン、

とでも言おうか。

 凶暴かつインテリジェンスでドラスティックなことこの上ない

プログレッシヴ・メタルを演っている(一応声はデス声ですが)。

 ただヘヴィなだけでなく、叙情的な泣きのギターと耽美な

メロトロンが突如炸裂する様は筆舌に尽くし難くかっこよい。

皆芸達者で、曲は全て長尺ではあるが、飽きさせないのは流石。

 …ただ様々なジャンルとの融合と曲のトータルな出来としては、

前作に譲るかも。



8.The Ramsey lewis Trio [Another Voyage]

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輸入盤 CD

発売日: 2004/09/17

レーベル: GRP Records (USA)

組枚数: 1

規格品番: 0002683

 何年か前に親父に教えてもらったラムゼイ・ルイスで、改めて

ジャズを聴くことが好きになった。ポップでファンキーを身上と

するこれは1969年の作品。

 ラムゼイ・ルイスという人は、その音楽性において、ある意味

ポップすぎて、わかりやすく口当たりが良いがため、中途半端な

マニアからは嫌忌されている節もあるが、とんでもなく才能溢れ

る素晴らしい音楽を創ってきたと思う。

 この後EW&Fを結成するモーリス・ホワイト(d)と

グリーヴランド・イートン(b)によるリズム隊と

有機的に絡む様は、ジャズを難解だと万人に思わせて

いるであろう複雑怪奇な音の連なりでは絶対にない。

 そこにポロポロと水滴が落ちるようなラムゼイの

ピアノの調べはあまりに優しく力強い。

 ロックを聴くのに、楽器間のコール&レスポンスに

大いなるカタルシスを得ている人、踊るために聴いて

いる人、ミュージシャンの自己表現が具現化し、音に

それが表されている様を聴く人にとっては、特にこの

ラムゼイ・ルイスという人は非常にわかりやすい形で

そのカタルシスを提示している。

 スティーヴィー・ワンダー作"My Cherie Amour"に

おけるフィル・アップチャーチ(g)-ダニー・ハサウェイの

作品でギターを弾いている人-のいぶし銀なゲスト参加に心底震えた。 



9.Todd Rundgren [Something/Anything]

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国内盤 CD

発売日: 2006/01/12

レーベル: ベアズヴィル

組枚数: 2

規格品番: VICP-63261

「rockin'on BEST 500 DISC」(ロッキング・オン社)を

買ってからますます過去の名盤探しに精を出しているのだが、

これも恥ずかしながらそれで初めて購入したもの。1972年発表の2枚組。

 特に帰宅直後よく聴いているのが1枚目[Something]の方。

 甘酢っぱく、キャッチーで且つ全曲ヒット曲といっても

わからないほどのポピュラリティー溢れるその音風景には、

何故かとてもなく深い「孤独」と「絶望」をも感じ取ってしまう。

 表層は笑顔の人が実はとんでもない絶望を押し隠している、

というような悲しさが、だからこそどうしようなく遣る瀬無く

人の心を動かすように。

 究極の一人宅録作品という意味でも、これ以上のものはまだ

出てきていないと思う。

 絶望と希望の混濁したウエスト・コースト。



10.Serge Forte Trio [Hommage A Oscar]

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輸入盤 CD

発売日: 2008/04/25

レーベル: Ella Productions

組枚数: 1

規格品番: EP-6967

 ジャズ・マニアの中では「レア盤」として有名な(らしい)

セルジュ・フォルテの1997年作品。

 ピアノ、ベース、コンガという形態で紡がれる美しいメロディーは

さらさらと流麗な一方、非常にアグレッシヴ。この清清しいタッチの

強さと粒立ちの美しさは、ビル・エヴァンス後、「エヴァンス喪失」

を埋めたとさえ言われるミシェル・ペトルチアーニっぽいな、

と個人的には思う。

 超有名曲"Moanin'"はここにも収録。

 ソウル・ファンクファンには"Funky Oscar"を強くお薦め。

2008-05-14Superfly

いい声だと思う。


ライトユーザーを取り込むべくタイアップも、

露出もたくさんあったけれど、そうした諸所諸々が、

イマイチ上手くこの音楽と声と噛み合ってないんちゃう?と思うけれど、

JETとのコラボも???だし←いい曲だとは思う)



すっと伸びていく、

世に蔓延する「カラオケ的」ではない、

いい声だと思う。



大人未満、子ども以上な、そんな声。

ふと気がつくと痺れたように打たれる、

大人になって初めて見につくであろう穏やかで甘美な美しさではく、

かと言って若さと勢いに満ちた驕慢な美しさからは、

一歩踏み出たと思える一瞬の流星の如き煌きがここにある。



酸いも甘いも、あしらう技巧もまだない、かもしれない

現時点で日本のシンガーのなかで一番上手くはないけれど、

現時点で日本のシンガーのなかで一番美しい声でもないかもしれんが、

現時点で日本のシンガーのなかでトップクラスにキュートな声だと思った

(あんまり詳しくないけれど)。


とてもとてもキュートで、素敵な声。




久しぶりに良いな、

(特に"Last Love Song"という曲が)

とびっくりした。



…DVD付は蛇足だよ、○ーナーさん。








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タイトル:Superfly<通常盤>

国内盤 CD

発売日: 2008/05/14

レーベル: ワーナー・ミュージック・ジャパン

組枚数: 1

規格品番: WPCL-10477

2008-05-11海野雅威

おいらと同い年かぁ…


ちょっとここ最近活躍している日本人の中ではダントツに

センスよくピアノを弾いている人なんではないかと思う。

超やさしくなったピート・ドハーティみたいな顔ですが、

ビル・エヴァンスに通じるフレージングのかっこよさと

イージーリスニングになりかねない日本人のJAZZのひ弱さを

感じさせないスィング感が堪りません。

思わず「おっ!!」と叫んでしまいました。

ジミー・コブ(dr)がまたいいんだ、これが。



う~ん、

おいらと同い年かぁ…



負けてられんな(何が??)…


仕事もプライベートもここんとこマンネリ化が随分と進行してるけど、

とりあえずちょっとずつ前に進んでいこう。とコレを聴いて思った。





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タイトル:My Romance

国内盤 CD

発売日: 2008/04/23

レーベル: ヴィレッジレコード

組枚数: 1

規格品番: VRCL-3047